「ただ貯金するのと、何が違うの？」
「老後のためにお金を貯めなきゃ…でも、iDeCo（イデコ）とか企業型DCって、結局なにがいいの？」
そんな疑問をお持ちではありませんか？
実は、確定拠出年金の最大の魅力は、「税金がとにかくお得になる」こと。
つまり、国の制度ですから、税金の優遇などのごほうびがたっぷり用意されている制度なのです。
「お金を貯める」だけなら、銀行預金でもできますが、確定拠出年金は「税金という味方がついた貯金」。
今回はその秘密を、専門用語なしで、わかりやすくお伝えします。
税金の3つのごほうびって何？
確定拠出年金を始めると、次のような3つのタイミングで、税金の優遇（ごほうび）を受けられます。
① お金を積み立てるとき
② 運用している間
③ 将来、受け取るとき
それぞれ、順番に詳しく見ていきましょう。
①【積み立てるとき】掛金がそのまま税金の対象外に！
まず、最大の特徴がこの「積み立てるときの節税効果」です。
iDeCoでは、毎月の掛金（積立金）が、まるごと所得控除の対象になります。
難しい言葉に聞こえますが、かんたんに言えば、
「その分だけ年収が少なかったことにしてくれる魔法」と思ってください。
たとえば…
あなたの年収が400万円
iDeCoで毎月2万円（年間24万円）積み立て
この場合、税金を計算するときに「年収は376万円だったことにしていいよ」となるんです。
所得税や住民税は「収入の多さ」で決まるので、収入が少ないと税金も安くなります。
どれくらい得になる？
税率が20%（所得税10%＋住民税10%）とすると…
24万円 × 20% = 年間で4万8,000円の節税！
これってつまり、「積み立てるだけで年間5万円近く戻ってくる」のと同じ。
「がんばって節約」するよりずっと効率的ですよね。
②【育てている間】利益に税金がかからない！
積み立てたお金は、株や投資信託などで「運用」していきます。
ふつうなら、増えたお金（利益）に約20%の税金がかかります。
でも、確定拠出年金の場合、運用益に税金が一切かかりません！
たとえば…
10年間で100万円が130万円になった場合、利益は30万円。
通常ならこの30万円に約6万円（＝20%）の税金がかかります。
でもiDeCoや企業型DCでは、この6万円が丸ごと非課税！
「増えた分がそのまま自分のもの」になるんです。
積み立て期間が長くなればなるほど、この差はどんどん大きくなります。
③【受け取るとき】老後もやさしい税金制度
最後に、お金を将来受け取るときにも「ごほうび」があります。
「どうせ受け取るときに税金かかるんでしょ？」
そう思うかもしれませんが、実はここでもしっかり優遇があるんです。
受け取り方は2種類：
一時金（まとめて受け取る）→ 退職金扱い
年金方式（分割でもらう）→ 年金扱い
このとき、「退職所得控除」や「公的年金控除」という特別なルールが適用されて、
かなりの金額が非課税になる仕組みです。
例えば…
一時金で受け取るなら、勤務年数に応じて最大1,500万円まで非課税になるケースも。
年金方式でも、年間60万～110万円くらいまで非課税になることも。
つまり、「老後に受け取るときも、きちんと配慮されている」制度なんです。
確定拠出年金って、どれくらいおトクになるの？
ここまで読んで「なんとなく良さそうだけど、実際どれくらい？」と思った方のために、
もう少し具体的な数字を見てみましょう。
シミュレーション例
年収：400万円
掛金：月2万円（年間24万円）
節税額：年間約4.8万円
30年間続けると…
4.8万円 × 30年 = 合計144万円の節税！
さらに、利益に対する税金がかからないので、運用益もそのまま手元に。
● 節税 ＋ 運用益非課税 ＋ 受け取り時の優遇
＝ トータルで数百万円以上の差になる可能性も！
「まだ何もやってないけど、大丈夫？」→今からでも間に合います！
「iDeCoってもっと若いうちに始めなきゃダメ？」と不安に思っている方へ。
結論から言うと、今からでもまったく遅くありません！
確定拠出年金は、始めた時点から“税金の味方”がつく制度です。
数年だけでも使えば、確実にプラスになる可能性があるのです。
まずは「月5,000円」からでもOK。
無理せず、自分のペースでスタートしましょう。
まとめ｜確定拠出年金＝お金が育ちやすい温室のような制度
確定拠出年金は、ただ「お金を貯める」のではなく、税金の後押しで効率よく増やす制度です。
しかも、
・積み立て時に税金が安くなる
・利益に税金がかからない
・受け取り時にも税金が優遇される
という三拍子揃った最強の貯蓄制度。
だからこそ、将来に向けて安心して使える制度なんです。
次回は、iDeCoを始めたい！最初のステップ「金融機関選び」で失敗しない3つのポイント
スマホのキャリア選びにも似た「金融機関選び」で失敗しないためのポイントを、
初心者にもわかりやすく、3つに絞ってお伝えします。
あなたにぴったりのiDeCoの入口が、きっと見つかります！