
こんにちは。
老後のために「自分で年金を準備する」って、最近よく聞きませんか?
将来への不安が高まる中で注目されているのが、「iDeCo(イデコ)」や「企業型DC(企業型確定拠出年金)」といった制度です。
でも…
名前が似ていて違いがよくわからない
自分に関係があるのかも分からない
そもそも確定拠出年金ってなに?
こんな疑問を持っている方も多いと思います。
この記事では、iDeCoと企業型DCの「いちばん基本的な違い」を、専門用語を使わず、やさしく解説します。
自分に関係ある制度なのかどうかがわかれば、次の一歩もスムーズに踏み出せますよ。
「じぶんで作る年金」には2種類ある
前回の記事では、「将来のための年金は、公的年金だけに頼らず自分で準備することが大切」というお話をしました。
そして、今の日本にはそのための制度として、
iDeCo(イデコ)
企業型DC(企業型確定拠出年金)
という2つの仕組みがあります。
どちらも確定拠出年金という仕組みを使って、老後資金を積み立てる制度です。
一言でいうと?
この2つの違いは、とてもシンプルです。
iDeCoは「自分で入る制度」
企業型DCは「会社が用意してくれる制度」
どちらも、「積み立てて」「運用して」「将来もらう」ためのものですが、始めるきっかけが違うのです。
【たとえ話】スポーツジムで考えてみよう
わかりやすくするために、スポーツジムにたとえてみます。
◆iDeCoは「自分で入会するジム」
iDeCoは、自分でジム(制度)を探して、申し込んで、会費(掛金)を自分で払って、好きなメニュー(投資商品)を選ぶイメージです。
どこにするかも自分次第
いくら積み立てるかも自分で決定
運用の内容も自分で選ぶ
つまり、自由度が高い分、すべて自分で管理する必要がある制度です。
◆企業型DCは「会社提携のジム」
一方の企業型DCは、会社が契約したジムに会社があなたのために登録してくれるようなイメージ。
会費(掛金)は会社が負担
商品(運用先)はあらかじめ会社が用意した中から選ぶ
手続きは会社がサポート
つまり、会社員であれば自動的にスタートしていることもある制度です。
iDeCoと企業型DCの違いを一覧表で整理!
| 比較項目 | iDeCo(個人型) | 企業型DC(会社型) |
| 始め方 | 自分で申し込む | 会社が制度を導入 |
| 対象者 | 自営業者・会社員・公務員など誰でも(条件あり) | 導入している会社の社員のみ |
| 掛金 | 自分で払う(月額上限あり) | 主に会社が拠出(+自分も上乗せできるケースもある) |
| 手続き | 金融機関を自分で選ぶ | 会社が指定・サポート |
| 運用の中身 | 自分で選ぶ(商品は金融機関ごと) | 自分で選ぶ(会社の契約商品内から) |
| 退職・転職時 | 自分で継続可能 | 転職先がDC導入なら移管、ない場合はiDeCoへ |
よくある質問と誤解
Q1. どちらかしか選べないの?
→ 併用できるケースもあります。
企業型DCに加入していても、制度上はiDeCoとの併用が認められている場合も。
ただし、会社側がiDeCo併用をOKしているかどうかは、企業によって異なります。
まずは人事・総務に確認してみるのがおすすめです。
Q2. 会社に制度があるなら、自分で何もしなくていい?
→ 運用は「自分で選ぶ」必要があります。
企業型DCに入っていても、「どの商品で運用するか」は自分で決める必要があります。
何も選ばなければ、初期設定のままになってしまい、リスクもリターンもほとんどない預金型に放置されていることも…。
将来の年金額に関わる大切な部分なので、ぜひ一度確認してみてください。
Q3. どっちがオトクなの?
→ どちらも「税金面の優遇がとても大きい」という共通点があります。
掛金が全額所得控除になるなど、節税効果は抜群。
この点は次回、詳しくご紹介します。
まとめ|iDeCoと企業型DCの違いは「スタートの仕方」
もう一度、この記事の要点をまとめます。
iDeCoは「自分で始める年金制度」
企業型DCは「会社が準備する年金制度」
どちらも「将来のために積み立てて育てる」点は共通
自分に関係ある制度かどうか、まずは会社に確認してみよう
年金は「早く始めた人が有利」と言われています。でも、今からでも決して遅くありません。
今の自分にできることを少しずつ。
それが、安心できる将来への第一歩になります。
次回は、「iDeCoも企業型DCも、税金がめちゃくちゃおトクってホント?」
確定拠出年金の最大の魅力ともいえる税制優遇の仕組みについて、わかりやすく解説します。
「知らなかった」で損をしないよう、ぜひ続けて読んでくださいね!